~当事者と家族の不安や疑問を一緒に整理するために~
職場や学校、SNSなどで、
周囲の人が当たり前のように働いている姿を見ると、
「なぜ自分は同じようにできないのだろう」
と思うことがあります。
朝から夕方まで働く人。
毎日通勤している人。
仕事と家庭を両立している人。
そうした姿を見るたびに、
「自分は人より劣っているのではないか」
と感じてしまうこともあります。
しかし、
本当にそうなのでしょうか。
私たちは他人の「見える部分」しか見ていない
人はつい、
自分の苦しさと他人の良い部分を比べてしまいます。
しかし、
実際には誰もが何らかの悩みや困難を抱えています。
例えば、
・体調の不調を抱えながら働いている人
・人間関係に悩んでいる人
・強いストレスを抱えている人
・仕事を辞めたいと思いながら働いている人
もいます。
けれど、
そうした苦しさは外からは見えません。
私たちは、
他人の表面だけを見て比較してしまうことがあります。
「普通」の基準は人によって違う
社会には、
「これが普通」
という空気があります。
例えば、
・週5日働く
・朝決まった時間に起きる
・人付き合いをこなす
・仕事を長く続ける
といったことです。
しかし、
人によって体力も性格も特性も違います。
同じことができる人もいれば、
難しい人もいます。
本来は、
一人ひとり違っていて当然です。
それなのに、
「普通」に合わせようとして苦しくなってしまうことがあります。
発達特性のある方が感じやすい苦しさ
発達特性のある方の中には、
子どもの頃から、
「なぜ自分だけできないのか」
と悩み続けてきた方もいます。
例えば、
・周囲と同じペースで作業できない
・人との会話が苦手
・忘れ物が多い
・集団行動が疲れる
といったことです。
本人は努力しているにもかかわらず、
「もっと頑張りなさい」
と言われ続けることがあります。
すると、
少しずつ自信を失ってしまいます。
そして、
大人になってからも、
「自分は人より劣っている」
と感じてしまうことがあります。
比べる相手は「他人」ではなく「昨日の自分」
他人と比べ続けると、
苦しくなることがあります。
なぜなら、
人によってスタート地点も環境も違うからです。
大切なのは、
他人と同じになることではありません。
例えば、
・先月より外出できた
・以前より人と話せた
・求人を見られるようになった
・居場所へ参加できた
そんな変化も立派な前進です。
小さな変化は見落とされがちですが、
本当はとても大切な一歩です。
「自分に合う働き方」を探してもよい
働き方は一つではありません。
フルタイム勤務だけが正解ではありません。
例えば、
・短時間勤務
・在宅勤務
・障害者雇用
・就労継続支援A型
・就労継続支援B型
・ボランティア活動
などもあります。
大切なのは、
みんなと同じ働き方をすることではなく、
自分が続けられる働き方を見つけること
です。
それは決して逃げではありません。
自分を大切にするための選択です。
一人で抱え込まなくて大丈夫
ゴチャせたがやの居場所や家族会でも、
・みんなは働いているのに自分は働けない
・周囲と比べて落ち込む
・自分だけ取り残されている気がする
・将来が不安になる
という声を耳にします。
そう感じているのは、
あなただけではありません。
同じような悩みを抱えながら、
少しずつ前へ進んでいる方がたくさんいます。
一人で抱え込まず、
安心して話せる場所を持つことも大切です。
おわりに
「みんなと同じように働けない。」
そう感じると、
自分を責めてしまうことがあります。
しかし、
人にはそれぞれ違う事情があります。
違う特性があります。
違うペースがあります。
だから、
無理に誰かと同じになる必要はありません。
大切なのは、
自分に合った働き方や生き方を見つけることです。
ゴチャせたがやでは、ひきこもり状態にある方や発達特性のある方、ご家族が安心して過ごせる居場所や家族会を開催しています。
無理に話さなくても大丈夫です。
聞いているだけでも大丈夫です。
あなたのペースで、一歩ずつ進んでいけば十分です。
今後のシリーズでは、
・障害は伝えた方がよいのか
・障害者雇用とは何か
・自分に向いている仕事の探し方
・働き続けるために必要なこと
などについても、一緒に考えていきます。

