「ひきこもり・発達特性と”働く”を考える⑨」自分に向いている仕事が分からない

~当事者と家族の不安や疑問を一緒に整理するために~

就職活動をしていると、

「何の仕事を選べばよいのか分からない」

という悩みにぶつかることがあります。

特に、

仕事が続かなかった経験がある方や、

ひきこもり状態が長く続いている方は、

「自分にできる仕事なんてあるのだろうか」

と不安になることもあります。

しかし、

最初から自分に向いている仕事が分かる人は多くありません。

多くの人が、

働きながら少しずつ見つけています。


目次

「好きなこと」と「向いていること」は違う

仕事選びでは、

「好きなことを仕事にしよう」

と言われることがあります。

もちろん、

好きなことは大切です。

しかし、

好きなことと向いていることは必ずしも同じではありません。

例えば、

ゲームが好きでもゲーム会社の仕事が向いているとは限りません。

人と話すことが好きでも、

接客業が合うとは限りません。

逆に、

あまり興味がなかった仕事でも、

やってみたら続けやすかったということもあります。

まずは、

「好きかどうか」だけでなく、

「無理なく続けられるか」

という視点も大切です。


苦手なことを知ることも大切

向いている仕事を探すとき、

得意なことばかりに目が向きがちです。

しかし、

実際には、

苦手なことを知ることも重要です。

例えば、

・人と話し続けると疲れる
・急な予定変更が苦手
・細かなミスが多い
・騒がしい場所が苦手
・長時間立ち仕事が難しい

などです。

苦手なことを知ることで、

合わない職場や仕事を避けやすくなります。

それも大切な仕事探しの一歩です。


発達特性のある方は「環境との相性」が重要

発達特性のある方の場合、

能力よりも環境との相性が大きく影響することがあります。

例えば、

同じ人でも、

ある職場では苦労したのに、

別の職場では力を発揮できることがあります。

例えば、

・静かな環境の方が集中できる
・仕事内容が決まっている方が安心できる
・一人で進める作業が向いている
・手順が明確な仕事が得意

などです。

向いている仕事を探すというより、

向いている環境を探す

という考え方もあります。


実際にやってみないと分からないこともある

仕事は、

説明を読んだだけでは分からないこともあります。

そのため、

見学や体験を活用することも大切です。

例えば、

・職場見学
・職業体験
・ボランティア活動
・短時間のアルバイト
・就労支援の実習

などがあります。

実際に経験してみることで、

「思ったよりできた」

「これは自分には合わない」

ということが見えてきます。

経験そのものが大切な情報になります。


「向いている仕事」より「続けられる仕事」

仕事探しをしていると、

「天職を見つけなければならない」

と思うことがあります。

しかし、

最初から完璧な仕事に出会える人は多くありません。

むしろ大切なのは、

・無理なく通える
・体調を崩しにくい
・安心して働ける
・困ったときに相談できる

といったことです。

続けられる環境があれば、

少しずつ経験も自信も増えていきます。


一人で探さなくてもよい

自分に向いている仕事を一人で考えるのは簡単ではありません。

だからこそ、

相談できる人や場所を活用することも大切です。

例えば、

・就労移行支援
・就労継続支援A型
・就労継続支援B型
・ハローワーク
・地域障害者就業・生活支援センター

などがあります。

第三者と話すことで、

自分では気づかなかった強みが見つかることもあります。


おわりに

「自分に向いている仕事は何だろう。」

そう悩むことは決して珍しいことではありません。

しかし、

向いている仕事は頭の中だけで見つけるものではなく、

少しずつ経験しながら見つけていくものでもあります。

大切なのは、

他人と比べることではなく、

自分に合った環境や働き方を探すことです。

焦らなくて大丈夫です。

まずは、

自分が無理なく続けられることを一つずつ探してみませんか。

ゴチャせたがやでは、ひきこもり状態にある方や発達特性のある方、ご家族が安心して過ごせる居場所や家族会を開催しています。

無理に話さなくても大丈夫です。

聞いているだけでも大丈夫です。

あなたのペースで、一歩ずつ進んでいけば十分です。

今後のシリーズでは、

・障害は職場に伝えた方がよいのか
・障害者雇用とはどのような働き方なのか
・就労支援はどのように利用できるのか
・働き続けるために大切なこと

などについても、一緒に考えていきます。

ひとりでも多くの人に、居場所の存在が届きますように。
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