「ひきこもり・発達特性と”働く”を考える⑪」障害を伝えるべきか迷う

~当事者と家族の不安や疑問を一緒に整理するために~

就職活動を始めると、

多くの方が一度は悩むことがあります。

それは、

「障害を伝えた方がよいのか」

という問題です。

発達特性や精神障害、身体障害などがある場合、

応募書類や面接で伝えるべきか迷うことがあります。

「伝えたら不採用になるのではないか」

「隠した方が採用されやすいのではないか」

そう考えることもあるでしょう。

一方で、

「働き始めてから困ったらどうしよう」

という不安もあります。

簡単に答えが出る問題ではありません。


目次

障害を隠して働く人もいる

実際には、

障害を伝えずに一般雇用で働いている方もいます。

例えば、

・仕事に大きな支障がない
・配慮がなくても働ける
・障害を知られたくない

という理由です。

そのため、

障害を伝えないこと自体が間違いというわけではありません。

働き方は人それぞれです。

ただし、

困ったときに職場へ相談しづらくなる場合があることも知っておく必要があります。


障害を隠すことで苦しくなることもある

発達特性のある方の場合、

職場で困りごとが起きることがあります。

例えば、

・指示が曖昧だと理解しづらい
・急な予定変更が苦手
・人間関係で疲れやすい
・音や光の刺激が負担になる

といったことです。

障害を伝えていない場合、

職場はその理由を知りません。

すると、

「やる気がない」

「努力不足」

と誤解されてしまうことがあります。

本人は一生懸命頑張っているのに、

理解されない苦しさを抱えることもあります。


障害を伝えることで受けられる配慮もある

障害を伝えることで、

職場から配慮を受けられる場合があります。

例えば、

・仕事内容を調整してもらう
・指示の出し方を工夫してもらう
・相談しやすい担当者を決めてもらう
・静かな場所で働けるよう配慮してもらう

といったことです。

もちろん、

すべての職場で十分な配慮が受けられるとは限りません。

しかし、

困りごとを共有できることは大きな安心につながることがあります。


大切なのは「伝えるかどうか」だけではない

実は、

障害を伝えるかどうか以上に大切なことがあります。

それは、

自分が何に困りやすいのかを理解すること

です。

例えば、

・長時間の会話が苦手
・電話対応が苦手
・急な変更に弱い
・疲れやすい

などです。

自分の特性を理解していなければ、

障害を伝えても必要な配慮を説明することが難しくなります。

まずは、

自分自身を知ることが大切です。


障害者雇用という選択肢もある

障害者手帳を持っている場合、

障害者雇用という働き方を選ぶこともできます。

障害者雇用では、

障害があることを前提に採用が行われます。

そのため、

配慮について相談しやすい場合があります。

一方で、

仕事内容や給与、募集職種が限られることもあります。

一般雇用と障害者雇用のどちらがよいかは、

その人の状況によって異なります。

どちらが正解というものではありません。


一人で決めなくてもよい

障害を伝えるかどうかは、

とても大きな判断です。

だからこそ、

一人で決める必要はありません。

例えば、

・就労移行支援
・就労継続支援
・地域障害者就業・生活支援センター
・ハローワークの専門窓口

などに相談する方法もあります。

第三者と一緒に考えることで、

自分に合った選択肢が見えてくることがあります。


おわりに

「障害は隠した方がよいのか。」

その問いに、

誰にでも当てはまる正解はありません。

障害を伝えない働き方が合う人もいます。

障害を伝えることで安心して働ける人もいます。

大切なのは、

周囲に合わせて決めることではなく、

自分にとって無理の少ない働き方を考えることです。

そして、

どの選択をする場合でも、

自分の特性や困りごとを理解しておくことが大切です。

ゴチャせたがやでは、ひきこもり状態にある方や発達特性のある方、ご家族が安心して過ごせる居場所や家族会を開催しています。

無理に話さなくても大丈夫です。

聞いているだけでも大丈夫です。

あなたのペースで、一歩ずつ考えていけば十分です。

今後のシリーズでは、

・障害者雇用とはどのような制度なのか
・一般雇用と障害者雇用の違い
・就労移行支援とはどのような場所か
・長く働き続けるために大切なこと

などについても、一緒に考えていきます。

ひとりでも多くの人に、居場所の存在が届きますように。
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